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XL1200S:エンジンオーバーホール

XL1200S エンジンオーバーホール

Harley-Davidson XL1200Sのエンジンを修復しました。
中古車として販売予定であった1998年モデルのXL1200Sはエンジンを始動すると残念ながら異音が発生していたため店頭に並べる前に各部の点検を行うことになりました。

ハーレーダビッドソン XL1200S エンジン分解
各部の点検、計測を行いながら慎重にエンジンを分解します。
XL1200S ピストン シリンダー 縦傷
シリンダー、ピストンの縦傷を確認しました。
XL1200S シリンダーヘッド 取り外し
バルブ、バルブスプリングを取り外した状態のシリンダーヘッドです。
ヘッド中央部に点火プラグが取り付けられているのが確認出来ます。XL1200Sは標準でツインプラグ仕様となっているため1つの燃焼室に2本のプラグが顔を出しております。
1998年 XL1200S エンジンオーバーホール
シリンダーヘッド、シリンダーが外れました。
XL1200S クランクケース分解
クランクケースの分解に取り掛かります。
Sportsterの特徴でもある4つのカムが確認できます。各部のクリアランス、摩耗の程度を確認しながらプライマリーケース内の部品も含め順番に取り外します。
XL1200S クランク分解
エンジンを車体から降ろした後、クランクケースを分解しクランク、フライホイール本体を取り外します。
クランクはさらに分解し各部の確認を行います。
コンロッドのビッグエンド部分には許容出来ない摩耗が発生しておりました。

エンジンの分解、計測が終了し各部の損傷具合を把握した上で修正、組み立て作業を行います。
シリンダー、ピストンの損傷は大きかったためWISECO製の鍛造ピストンを用意し、シリンダーはWISECOのピストンに合わせてボーリング、その後再利用することにします。
コンロッドは修正も考えましたが手元に純正の未使用品が在庫としてありましたのでこちらを使用します。

インテークバルブ、エキゾーストバルブは歪みも無く再利用可能でしたの鏡面加工を施した後再利用します。4つのカムシャフトにも鏡面加工を施します。

ピストン本体、ピストンリングにはWPC処理および二硫化モリブデンショットを施しました。
WPC処理、二硫化モリブデンショットにより金属部品の耐久性、躍動性の向上が期待出来ます。
ピストンピン、シリンダーの内壁にはさらなる躍動性を期待しタフラット処理を実施することにしました。

エンジン本体の外観はパウダーコートを施しシルバーカラーから黒色に変更します。

XL1200S WPC処理 ピストン コンロッド

XL1200S エンジン パウダーコート
アルミ地のシルバーカラーであったエンジンはパウダーコート(粉体塗装)を施し黒色に変更しました。
スポーツスター XL1200S シリンダー WPC 二硫化モリブデン処理
シリンダーはWISECO製鍛造ピストンに合わせてボーリングしました。シリンダー内壁にはWPC処理に加えタフラット処理も行いました。
ピストン、ピストンリングにはWPC処理、そして二硫化モリブデンショットを施しました。写真のピストンは処理前の状態です。
Sportster XL1200S クランク 芯 振れ 確認
クランクケース部分から組み立てを行います。振れ幅の大きかったクランクでしたが修正し組み込みます。
XL1200S スポーツスター WISECO ピストン組み込み
クランクケースに続き鍛造ピストンを組み込みます。
XL1200S シリンダーヘッド 燃焼室
ツインプラグのシリンダーヘッドを組み付けます。XL1200Sは同時代に製造されていたビッグツインEvolutionとも異なる燃焼室の構造(形状)を持つ車両であったことがわかります。
XL1200S バルブ 鏡面仕上げ
吸気バルブ、排気バルブはオリジナルのものを再利用しますが鏡面加工を施し吸排気効率の向上を狙います。
XL1200S エンジン 組み立て
残りの部品を組み込みエンジンを完成させます。

完成した車両は各部に問題が無いことを確認した上で販売車両として店頭に展示されます。車両の詳細については以下をご覧下さい。

中古車 XL1200Sについて

ハーレーダビッドソン 1998年モデル スポーツスター 1200S

MTT