ハーレーダビッドソン契約正規販売店/ビューエル契約正規販売店 寺田モータース
スポーツスターとは


ハーレーダビッドソン スポーツスターとは

スポーツスターはストリート(Street750やStreet500)が登場するまで、50年代以降ビッグツインより軽量であるだけでなくスポーティな走りを楽しめるハーレーダビッドソンとして、スポーツ性や手軽さを愛する若者や女性ユーザーに愛され続けて来ました。

国内でもスポーツスターをベースにしたスポーツスターカップ(ロードレース)が、その昔は行われており寺田モータースも参加しておりました。

Harley-Davidson Sportster XLH レーサー カスタム
2000年代初期に寺田モータースで製作したXLH883 マフラーサイド
Harley-Davidson Sportster XLH カスタム レーサー
2000年代初期に寺田モータースで製作したXLH883 プライマリーサイド

ビッグツインとは違う4CAM(排気量を問わずツインカムビッグツインは2個のカムが、それ以外のOHVビッグツインは最新型のミルウォーキーエイトを含め1個のカムが組み込まれております)、 右ドライブトレイン(ドライブベルト・ドライブチェーンが車体にまたがって状態で右側に取り付けられている)が特徴です。 スポーツスターモデルは現在日本国内に於いてハーレーダビッドソンのラインナップ中1番売れているシリーズとなり多くの方々に親しまれています。

スポーツスターの歴史

スポーツスターは1952年のK-MODELの後継者として1957年に登場したXLモデルを起源としております。 サイドバルブエンジンの搭載されたKモデルはこの年ショベルヘッド OHV(51cu i[900cc])エンジンの搭載されたXLモデルへとその地位を譲ることになります。XLモデルは「Sportster (スポーツスター)」と呼ばれ、ここに新たな時代が始まりました。

今では女性や初心者用、ビッグツインより安価な下位モデル、といった不当な扱いを受けているスポーツスターですが販売開始当初は軽量、高性能なオートバイとして一目置かれた車両でした。 中でも59年に登場した高圧縮モデルXLCH(Competition Hot)は

その後1986年にシリンダー、ヘッド共にアルミ化されたエボリューションエンジンへと大きな進化を遂げ排気量は883ccと1100ccの2種類が用意されました。 寺田モータースがハーレーの取り扱いを始めたのは、この頃になります。

1988年には1100ccエンジンが1200ccとなりました。 それ以来スポーツスターは883ccと1200ccの2種類となり現在に至ります。

1991年には4速だったスポーツスターのトランスミッションが5速化されました。

1998年にはツインスパーク(エンジンの1シリンダー毎に2本の点火プラグ)、前後のアジャスタブル(コンプレッション、リバウンド、プリロードが調整可能)サスペンション、フロントのダブルディスクブレーキ等を採用したXLH1200Sが登場します。 新設計のイグニッションモジュールや4芯コイル、新型マップセンサーの組み込みなど電装系も強化されました。 また、圧縮比は従来の9:1から10:1に変更、カムの設計を見直しリフト量およびリフトタイミングを変更することで他のスポーツスター1200ccモデルより15%ものトルクの向上を実現させました。

2000年にはブレーキキャリパーがシングルから4ポットになりました。

2004年、大きな変化が起こります。これまで直接フレームに積まれていたエンジンがラバーマウント化されました。前輪とフレーム部分、後輪を含むエンジンおよびトランスミッション部分、この2つのユニットがゴムを介して ドッキングさせられており、これによって高速道路で手がしびれる等の問題が無くなりました。 現行モデルのエンジン部分が特にアイドリング中、フレームに対して揺れているのはこのためです。 (なのでマフラーステーをフレームからとることが出来ません。ミッションケースからとることになります)

2007年、キャブレターはフューエルインジェクションへと置き換えられました。 この恩恵を特に受けたのは883ccモデルでしょう。燃費を犠牲にすることなくパワフルな乗り味をミスファイアーや息継ぎ無しに楽しむことが出来るようになりました。

その後XL883Nアイアン、XL1200Xフォーティエイトなどヒット作が登場することになります。

いかがでしたでしょうか?

毎年進化し続けるスポーツスターですが成り立ちを簡単にまとめてみました。

トラブルについて

寺田モータースでは年間約2500台のハーレーを修理、整備しております。

オドメーターが何周もしてしまった車両もあれば、1年に数回しか走らせてもらえない車両もございます。高速道路や郊外のみを尋常ではない速度で走らされてきた車両もあれば渋滞の多発する市街地ばかりノロノロと走行させられている車両もございます。

一言でスポーツスターの修理や整備と申しましても様々な車両の状態があり、いまだに驚かされる事例にも遭遇します。しかし、それがスポーツスター、そしてハーレーダビッドソンの面白いところでもあります。 ここでは我々寺田モータースが何十年にもわたりスポーツスターと向き合う中で遭遇してきた故障やトラブルの事例について多少マニアックな案内になるかもしれませんが紹介させていただきます。

以下の内容を読まれた方の中にはスポーツスターはこんなにもトラブルを抱えた車両なのかと驚かれる方もおられるかもしれません。しかし、ご安心ください。 スポーツスターを日常の足として使用されている方は多いですしトラブルとはあくまでも最悪の結末です。メンテナンスを欠かさず行い、車両の操作方法について習熟することでトラブルを回避することは大方可能です。

我々はハーレーダビッドソンの専門店としてこれまでの経験に基づきバイクを整備する際は、トラブルを起こさぬよう未然に防ぐ、高額な費用が要求される致命的な故障は可能な限り回避する、これらのことを常に考えるようにしております。 我々も休日はハーレーダビッドソンを楽しんでおりますが路上でのトラブルはやはり何回経験しても面倒なものです。当たり前のことのように聞こえますが「路上でバイクを止めない(止まらないようにする)」、 このことを念頭に日々バイクと接しております。

整備や点検は我々に任せていただいても構いません。しかし、命を預けている乗り物がどのように動作しているのかを知ること、知っていることはとても重要なことです。 その知識は車両の寿命を延ばし、より一層の安心安全なライディングの楽しみにも繋がります。以下の記事もまずは予備知識になればと思い書かせていただきました。 長い年月、数多くの車両に接していると珍しいトラブルにもめぐり逢います。珍しい事例に関しては機会があれば別途記載させていただく予定です。

クラッチを構成する部品の一つ、スプリングプレート

ハーレーダビッドソン スポーツスター クラッチ ダイヤフラムスプリング破損
クラッチ破損(リベット部の粉砕) 走行距離28,000kmのスポーツスターからの取り外し
スプリングプレート:左 ダイヤフラムスプリング:右

2004年以降のスポーツスターにおいてクラッチを構成する部品の中にスプリングプレートがあります。一概には言えませんが弊社の統計では早い車両で25,000km~30,000km位の走行後このスプリングプレートが破損してしまうようです。

一般的にクラッチ板と総称されているフリクションプレートとスチールプレートが重なりあうことでクラッチ部が形成されておりますが前述のスプリングプレートはその重なりあいの中間位置に設置されております。 半クラッチを多用するとクラッチ板の摩耗が進みスプリングプレートまでも摩耗し始めます。遂にはプレート本体のリベットが脱落し、最悪クラッチハブの損傷にまでつながります。

クラッチ周辺部品総ての交換となりますと40万円位の修理代が必要になる可能性がございます。

ハーレーダビッドソン スポーツスター クラッチハブ
スポーツスター クラッチハブ部分

最も重要な対処方法は運転技術の向上に努めることです。不慣れな方の運転を見ていると車両が十分に加速しているのにも関わらずクラッチをつなぎきれておりません。 また右折、左折を含めコーナリング中に半クラッチを不必要に使用している方もよく見かけます。運転の基礎は教習所で教えていただけますのでもう一度思い返してみましょう。 運転の上手な方(けっして速く走ることが出来るという意味ではありません)の車両を整備させていただいたところ走行距離は10万km近いものでしたがクラッチ部の摩耗は最小限度、前述のスプリングプレートも破損しているようなことはありませんでした。

メンテナンス面では基本的な事柄になりますが定期的にエンジンオイルだけでなくミッションオイルの交換を行って下さい。オイル交換の際、廃油に異物の混入がないか確認してください。摩耗によりスプリングプレートのリベットが 粉砕された場合でも初期の時点で気が付くとクラッチハブの損傷までは防げる可能性があります。また、クラッチを操作した時にいつもと違う感触があれば即点検すべきですがそうでなかった場合でも走行距離20,000km程度を目安に 各部のクリアランスや摩耗度合いを含めたクラッチ全体の点検を行うことをお勧めします。 点検した際、スプリングプレートが摩耗していた場合交換となりますが交換していただくことで暫くの間(20,000km~30,000km)は同様の運転を続けても問題なく走行できるでしょう。 ハーレーダビッドソン純正品のスプリングプレートは約3万円程です。

ハーレーダビッドソン スポーツスター クラッチハブ段付き摩耗研磨修理
クラッチハブ 段付き摩耗の研磨

もう一つの対処方法は工賃を含め75,000円ほど必要ですがハーレーダビッドソンのレースブランド Screamin' Eagle(スクリーミンイーグル)の強化クラッチ(パフォーマンスクラッチキット 品番:38002-04)に交換することです。 このキットは根本的に構造が異なり、スプリングプレートを使用せずに機能するため当たり前ではありますがこのトラブルは発生しません。 しかし、パフォーマンスクラッチキットはそもそもクラッチ板の表面積、スプリングプレートを変更し15.9kg-mのクランク軸トルクに対応させるためのものです。(ref:2018年モデルのXL1200CXのクランク軸トルク 約10.5km-m) そのためクラッチは重くなります。 女性や握力に自信のない方はトレーニングに励むか、VPクラッチの併用をお勧めします。VPクラッチはTaK's Performance Parts(ハーレーダビッドソン ブルーパンサー:愛媛県) が開発・販売する遠心力を利用したクラッチシステムです。クラッチ操作を最大55%軽減しながらも高回転時には40%高い圧力をクラッチに加えることが出来る国際特許も取得されている部品です。 価格は工賃を含めて約45,000円ほどです。

いずれの作業においてもクラッチレリーズベアリングは途中でハーレーダビッドソン社によって改良(変更)されております。一緒に交換して下さい。

ハーレーダビッドソン スポーツスター クラッチ ベアリング
クラッチローラーベアリング 左:改良前 右:改良後

オイルドレンホースの劣化によるオイル漏れ

オイル漏れ修理で入庫する車両を確認してみるとドレンホースの劣化によって漏れていることが少なからずございます。 オイルホースは必ず経年劣化します。劣化したホースは交換する以外に手段はありません。 製造年から10年も経過した車両は一度ホースを確認し、柔軟性が失わていれば交換した方がよろしいでしょう。

横転によるエンジン損傷

非常に大事な点ですがエンジンがかかった状態でバイクを横転させてしまった場合は速やかにエンジンをお切りください。 最悪エンジン内部がダメージを負ってしまいます。

バッテリーあがり

スポーツスターに関わらずバイクで1番多いトラブルはバッテリー上がりです。 ガレージに100V電源がある方は常時接続可能な充電器(充電器のタイプをよく確かめて下さい)を使用し、乗らない期間常に充電される事をお勧めします。

ガレージに電源が無い方、またはそもそもガレージ自体を所有されていない方は車両からバッテリーを取り外し自宅で充電するとよいでしょう。 バッテリーからケーブルを外す時は必ずマイナス側を先に外して下さい。プラス側を先に取り外そうとするとふとした瞬間にショートしてしまう可能性があります。ケーブルを取り付ける場合は逆の手順、つまりプラス側を最初に接続して下さい。

高年式車両にはサイレン装備のキーレスモデルがあります。このような車両は以下のようにしてください。シート、左サイドカバーを外した後、手元にフォブがあることを確認します。 サイドカバー内に設置されたヒューズブロックからメインヒューズを取り外します。その後の作業は他のモデルと同様です。マイナス、次いでプラスの順にケーブルを取り外して下さい。

最近話題の太陽光発電ですがバイクのバッテリーを充電することにも利用出来ます。ハーレーダビッドソン純正品ではありませんがソーラーシステムを利用した充電器が御座いますので興味を持たれた方は寺田モータースまでご相談下さい。

ここでバッテリー充電がいかに大切な行為であるか、そのことについてお話をさせていただきましょう。

セルモーターが回れば問題無い、アイドリングもしくは近場を数十分程度流せば充電されると思い込んでいる方も多いようですが 車両の発電機でバッテリーを満充電にすることはなかなか難しいことなのです。これはハーレーに限ったことではありません。他のバイクや車でも同じです。

風呂の栓から少しづつ漏れてる状態でお湯を溜めてる状態を想像してください。ハーレーは走行するためにスパークプラグに火を飛ばし、コンピューターを作動させ、ヘッドライトを点灯させなければなりません。 供給が消費電力を上回った場合にのみ、その余剰分がバッテリーへと蓄えられます。充電に最適な状態はエンジンの回転数をある程度上げ連続走行することですが日本国内の道路事情がそれをなかなか困難なものにしております。

セルモーターを回すことが可能な最低電圧以上にバッテリーが充電されていると以下のような利点があります。

  1. 起電力が高い:セルモーターを回し始める際の電圧が高いためワンウェイクラッチが壊れにくい。 ワンウェイクラッチとは読んで字のごとく一方向にのみ駆動し、逆方向には空転するクラッチのことでエレクトリックスターターに欠かすことの出来ない部品です。
  2. バッテリーが長持ちする:こまめに充電されると5年程度ご使用いただくことも可能です。バッテリー内部にはレアメタルが使用されており、値段は上昇する一方です。
  3. エンジンの出力や燃焼状態への影響:シャーシーダイナモ(計測器)で測定しますとセルモーターは回すことが出来ても電圧が低めですとパワーカーブに差がでます。
  4. レギュレーターへの負荷:発電された交流電力を直流へと変換する、発電された電気の電圧を一定に保つ役割を果たしているのがレギュレーターです。バッテリー容量が少ないとレギュレーターを含む発電系統は常時フル稼働状態となります。 常時フル稼働させられるレギュレーターの寿命は当然短くなります。
  5. エンジンの始動性:気温が下がるとバッテリー自身の能力は低下します。低下した分を補うことの出来る余剰エネルギーが必要です。

ホイールベアリング

近年のダイナは特に顕著ですがスポーツスターもホイールを支えるベアリングをまめに確認することが必要です。 消耗品ではございますが近年のハーレー社はかつてのTorrington(Timken)等とは異なる安価な海外製ベアリングを採用しており寿命が短いことが気になります。

目途は2万kmです。2万kmほど走行した車両でトラブルが発生したものを何台も見てきました。ホイールベアリングが砕けるなど破損しますとホイールやその他の部品が損壊するだけでなく命にも関わる重大事故にも直結します。 必ず定期的な点検を行って下さい。簡易的な点検はご自宅でも可能です。ベアリング部に指を挿れ、インナーベアリングレースを回転させ異音が無く、滑らかに回転することを確認します。 この時点で違和感があればベアリングを左右セットで交換して下さい。違和感がない場合、次いでダイヤルインジケーターによるベアリングのエンドプレイを確認して下さい。サービスリミットに達していれば交換となります。

寺田モータースでは国産のNTNベアリングに交換させていただいております。NTNベアリングは現行の純正ベアリングと比較すると寿命が遥かに長く、それに加えて安価でもあります。

ハーレーダビッドソン スポーツスター 破損したホイールベアリング
ホイールベアリング 右端:破損したベアリング
ハーレーダビッドソン スポーツスター NTN ホイールベアリング
NTN ホイールベアリング

スポーツスター 中古車

寺田モータース(ハーレーダビッドソンプラザ伊丹)で販売中の車両、およびこれまでに販売してきたハーレーダビッドソン スポーツスターの中古車です。

車両についてはこちらからお気軽にお問い合わせください。

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